Dessau - Exercise In Tension


アメリカのインダストリアル系ユニットの1st。
なんというかKilling JokeEBMをやっているような感じといえば分かる人には分かっていただけると思う。ちょっと話は変わるけど、80年代後半から90年代にかけてのEBM、インダストリアルには3つの流れがあると思ってて、1つはDAFを代表としたジャーマン・ニューウェイヴ、2つ目はAdrian Sherwood等がプロデュースしたインダストリアルなダブ、3つ目はKilling JokeJoy Division等のポスト・パンク。でこのDessauは3つ目のポスト・パンクの影響下にあるインダストリアル/EBMだと自分は感じている。というか乱暴に言わせてもらえば、90年代インダストリアル(ロック)=Killing Joke+エレクトロニックという公式で80年代後半から90年代かけてのインダストリアル(とくにロック方面)の大半は語れちゃうのだ(Pailheadなんてもろだったでしょ。あとKilling Jokeが90年代に入ってインダストリアル・ロックを意識したアルバムを出していたこともこの公式の強度を高める事実ではないだろうか)。あ、90年代のトランスの影響で出てきたボディはまた別ね。
という訳でKilling Jokeのようなファンキーで呪術的なリズムを刻むボディ・ビート(しかしJoy Divisionのカバーはハンマー・ビート)の上をインダストリアルなサンプリング、地を這うようなベース、ラウドなギター、ダミ声ヴォーカルが時に疾走し時に絡む。でも完全な模倣では無くオリジナリティを感じる部分もある。
Joy Divisionのカバーなどもあってポスト・パンク好きでインダストリアル好きは必聴だ。