Nitzer Ebb - Industrial Complex

Industrial Complex

Industrial Complex

6th。
何故か、Muteからではないところから発売されたアルバム(Muteから出た「Catalogue」があんな出来*1(なんとリマスター盤じゃない!)だったのは今アルバムを含めて一悶着あったからに違いない)。とはいえDepeche ModeのMartin L. Gore(ライナーにはクレジットされていないが)が2曲目でフィーチャーされてたり、元Depeche Mode、現RecoilのAlan Wilderがリミックスで参加していたりしていてただ単に関係が悪くなったわけではなさそうだ。
んで音の方なんだけど、これが予想を上回る出来になっている。80年代後半から90年代にかけての彼らのアルバムの集大成+αな感じになっていてこれがいいんだ。集大成の部分は4thを抜いたアルバムの全てが含まれているし(というか端的に言えば80年代のアルバム+5thって風)、+αは00年代のエレクトロやテクノを吸収している。00年代中盤辺りからじわりじわりと盛り上がり始めたオールドスクールEBMの連中に負けない健在&貫禄っぷりをアピール。これを足がかりにしてこのムーブメントが発展していくかも知れないし、逆に収束していきそうな感じもあるw(お前は何を言ってるんだ?)。
曲の大半は性急でヘヴィなボディ・ビートの上をぶりっぶりのシンセ・ベースが疾走しヴォーカルが喚き散らす漢のボディだが、Depeche Modeな耽美でダークなバラードもあったりして聴かせる曲もある。なのでオールドスクールEBMファンならずDepeche Modeファンも買うべきだろう。

*1:これについてはいつか言及するつもり。