V.A. - This is Electronic Body Music


ボディはこのコンピから広く認知されるようになった。その記念碑的なコンピアルバムを紹介しようと思う。
某ラジオで細野晴臣は「新しい動きは時代の末期に始まる」といった。確かにプログレは60年代後半、ニューウェイヴは70年代後半、ハウスも80年代後半、エレクトロニカも90年代後半である。でこれが出たのは1988年。正に末期。これ以前にもNitzer Ebbが「That Total Age」をMinistryが「Twitch」を発表したが86年であり後半だ。まあMinistryの「Twitch」が地下で広まって、多くのアーティスト達が出て、溜まってこのコンピが出たという経緯が一番正しいだろう。でもこれを聴いて「なんだニューウェイヴとどこが違うんだ」と言う方もいるかもしれない。そういう人は、このコンピに参加している面子の出身国や活動国を調べて欲しい。80年代初頭とは明らかに違うはずだ。ニューウェイヴはイギリス主導だった。でもボディはアメリカ、カナダ、イギリス、ベルギー、そして旧ユーゴという第三世界の国が入ってくる。これが違う。これは80年代初頭のニューウェイヴがヨーロッパ各地にようやく広まったと解釈することもできるし芸術活動(つまり民主化)が第三世界でも始まったと考えることもできる。後者の論で行くと壁が無くなると言う予感や予言めいたものが感じられ、なんとなく自由な感じもあるだろう(でもそれはあくまで予感でしかなかったことは第三世界の国は思うはずだ)。またニューウェイヴとボディの差異は(何度も言っていることだが)ハードロックをテクノロジーで表したジャンルである(ニューウェイヴの延長で聴いている人にはこれがなかなか理解してもらえない)。
今回は内容については一切言及しない。それはこのブログをよく読んでいる人なら無意味だと思ったからだ。入手は困難だが見つけたら是非購入して欲しい。

今回はアップなし。よく考えたら、代表曲ばかり。自分で探して。