:wumpscut: - Schrekk & Grauss

Schrekk & Grauss

Schrekk & Grauss

ドイツのRudy Ratzingerによるプロジェクトの18th。
90年代中期からほぼ毎年新譜を出し続けている彼。ここ数年は匿名掲示板のEBMスレでマンネリかつ金太郎飴などといわれている彼ですが、そんなことありません!本当に聴いてるのか?
初期のころの暴力衝動をぶちこんだダーク・エレクトロは雲散し妙にスローでポップな方向に向かっているそれが最近の彼の評価だと思います。ですが本作を聴いてみると、どうも違う趣。ここ最近のポップなメロディは健在ですが、哀愁も感じられます。21世紀のLeather Stripにも近いダークな哀愁。それが本作ではよりくっきりと聴こえてくる。また初期の暴力衝動も隠し味的に入れてる。初期の暴力衝動をモロにもってくるのではなく、スパイスのようにふりかけ、土台は哀愁とポップなメロディ。個人的には初期よりも音のスケールがでかくなっていると思う。
勢いの暴力衝動をぶつける彼はいなくなり、高次の暴力と哀愁で壮大なダークエレクトロを構築。こいつに勝てるのか?