The Cassandra Complex - Satan Bugs Bunny & Me

Satan Bugs Bunny & Me

Satan Bugs Bunny & Me

イギリスのEBMバンドの3rd。
1989年発表のアルバム。前年にコンピ「This is Electronic Body Music」に提供し、一躍ムーブメントの担い手になった彼らだが、あのコンピでも浮いていた彼らに直球のEBMをやる考えはなかったようだ。初期のデンデケシンセベースを目立たせた音作りは抑え目になり、Sigue Sigue SputnikというよりはThe Sisters of MercyとFront 242が合体したような感じに。ゴスとボディが同居している。同時期のNeon Judgementにも似ている。でもNeonにあるブルースっぽさはなく、やっぱりテクノロジーを駆使したハードロックの能天気で明るい感じ。だからニューウェイヴが希薄なSisters of Mercyに近い(でもニューウェイヴ世代はSisters〜をニューウェイヴと解釈するのかなぁ。NEWSWAVE Nightでもかかってたし)。あと当時のイギリスの時流には完全に逆らった音は流石ですwイギリスをマーケットとして考えていなかったのかも知れない。また1stから順に聴いていくと機材の進歩が見られるのも面白い。
打ち込みボディ・ビートにゴス入ったサイケデリックなギター&シンセ、ファンキーなベースラインとサックス、そしてがなるヴォーカル。
直球EBMは聴かれないがゴスを取り込みながらもテクノロジーを駆使したハードロックも聴かせてくれる彼らは当時のEBMのなかでも異色。お薦め。