Project Pitchfork - Quantum Mechanics

Quantum Mechanics

Quantum Mechanics

ドイツのダークウェイヴ/エレクトロバンドの15th。
90年代初頭から活動している彼ら。ここ数作はあんまりぱっとしなかったが、ここにきて爆発。あたらしいとこは皆無なのだが、今までの総決算というべきか。これまでに彼らが築いた財産をフルに使いきり、そしてボディと合体。最近のHocicoと同期する、恐怖と哀愁、そして攻撃的なビート。恐怖と哀愁も堪らないが、ダンス的展開も素晴らしい。まるでI'VEがアニメの主題歌用に作る曲のように突き抜け、走らす。かように洋楽らしくないのだ。独自の進化をしたジャンルが煮詰まり所謂多くの日本人が聴く洋楽ポップスとは違うものが出来上がっていた。これがこのジャンル周辺が好きな理由なのかもしれない。自分は多くの人とちょっと違うものを聴いてみたいと言う選民思想や天邪鬼なのでは無く、UKロックやアメリカン・ロック、ポップスといった音楽から逃れるために興味を持ったのではないか。最近のアニメソングも一緒だ。特にI'VEはその筆頭だろう。(ルーツがトランスにあるとはいえ)あれは明らかに多くの人達が好む音楽とは違う側面を魅せてくれる。違う側面とは何かと問われるとまだ説明できそうにない。これは今後の課題にしとく。でも川田まみの「インモラル」を聴いた時の衝撃とこのアルバムを聴いた時の衝撃は似ている。
読んでいる人には途中から自分語りや脱線&飛躍していると思うが、自分はそうは思わない。このアルバムの紹介をするならこうするしかなかった。全部マジ。