Motor - Metal Machine

Metal Machine

Metal Machine

フランスのテクノ/エレクトロトリオの3rd。
前作のポップス路線から一転、ラフなフロア向けテクノ。音数を減らしてよりシンプルになった。一方で初期からボディ・ミュージックに傾倒していたが、この作品でもそれは変わっていないどころか、よりボディ・ミュージックになっている。ボディといっても単純ではなく、シカゴ・アシッドのサイケ&ファンキーさとテクノロジーを駆使したハードロックが合わさって混乱を誘う。Nitzer EbbFront 242がBAM BAMと一緒に作ったらこうなるかもしれない。WAX TRAX!とTRAXは同じシカゴを拠点とする。かようにボディとアシッドハウスは同時期に同じ場所で生まれた。しかし両者は一度も交わることなく終わった。だが2000年に入りようやく交差したといえるかも。
野太いエレクトロニック・ボディ・ビートの上をインダストリアルかつアシッドなうるさいノイズとじわりじわりと煽るシンセが疾走し、そして冷徹なヴォイスサンプルがまるでMinistryの「Mind Is a Terrible Thing to Taste」や「Land of Rape & Honey」を思い起こさせる。
TRAXとWAX TRAX!は合体した。これ以上なにを望む?彼らの最高傑作。お薦め。