Front 242 - Still & Raw

Still & Raw

Still & Raw

24thEP。
またぼちぼちと作り始めてFront 242名義で出した復活作。それ以前はPatrick CodenysがSteve Stoll*1と一緒にGaidenというユニットでハードミニマルをJean-Luc De MeyerがDominique Lallementと結成したCobalt 60でインダストリアル・メタルをやっていた。かように各メンバーが好き勝手に色んなことをやっていたのだが、80年代リバイバルに触発されたのかどうかは分からないが、結集。
Front 242とはKraftwerkとハードロック、ダブの融合=エレクトロニック・ボディ・ミュージックだったが、このEPではエレクトロニカの要素が混じっている。彼ら独特の歪んだビートはそのまま、インダストリアルなギターサンプルは無く変わりにグリッチノイズが埋まりダークシンセ、だみ声ヴォーカルが囁く。また後半に行くにつれてアンビエントになり、その後のアルバムの「Pulse」の下書きのようだ。
最近のEボディのスタイルが好きな人が聴くと面白くない感想が聴けそうだが、当時の流行を取り入れながらも、新しいボディ・ミュージックを作ろうとする彼らの姿勢はなんとも頼もしい。

*1:この人はSister Machine Gunというインダストリアルバンドに在籍していた