Depeche Mode - Remixes '81 - '04: 3CD Edition

Remixes '81 - '04: 3CD Edition

Remixes '81 - '04: 3CD Edition

デビューから2004年までのリミックスを集めたコンピ。
全てのリミックスを収録しているわけでもない。厳選されてます。全てのリミックスを聴きたいなら、コレクターズアイテムとなっている今は亡きアルファから出ていたボックスセットやバラ売りのリミックス、12inchを買うことでコンプリートすることが出来るのではないかと。
で先ほど厳選されていると書いたけど、聴くとひどい。特に90年代中期以降のリミックス群のひどさ。アンダーワールドデイヴ・クラークといったテクノスターがリミックスしてるけど、名前以上の価値しかないw数回しか聴いてない状況でリミックスした感じ。よくしようとか、違った観点で魅せてみようとか、全然無し。その頃の流行のスタイルでやってる。
しかし、90年代中期以降のリミックスで出色の出来なのが、リンキン・パークのマイク・シノダによる仕事。原曲の切なさを生かしつつ、ノイジーなギターと歪んだビートでインダストリアル・メタルと言っても間違いではない、ハードな曲に仕上げている。この曲で解ることは90年代以降ではテクノよりアメリカのオルタナ方面でマッチしていることだ。90年代の二つのアルバム「Violator」と「Songs of Faith & Devotion」は本国よりもアメリカで絶大な売り上げを記録した。EBMNine Inch NailsやMinistryでようやくデジタル・ミュージックが受け入れられる土壌が出来た頃に発表された。受け入れられないわけがないだろう。
奇しくもアメリカのオルタナのルーツが解った貴重なリミックス集。最後になってしまったが他にもミニストリーナイン・インチ・ネイルズに多大な影響を与えたエイドリアン・シャーウッドのリミックスも収録されて、80年代のリミックスに関しては素晴らしい出来。買ってみては如何か。