And One - S.T.O.P.

S.T.O.P.

S.T.O.P.

ドイツのシンセ・ポップバンドの10th。
暑い。2、3日は涼しい日もあったけど流石夏、暑い。だから男臭い咆哮を上げるEBMなんか暑苦しくて聴いてらんない。避暑地の野外レイヴとかでかかったらいいけど、部屋でかけてると「脱出!」とか叫びたくなる。
というわけでひんやりとした鉄の打撃音とか聴こえてきてかつ夏の青空のような爽快感あるインダストリアルはないものかと探していたらありました!本エントリで紹介するアルバムです。
初期作から一巻してシンセ・ポップとEBMの融合を目指してきた彼等の新譜はその従来の路線ながら、ジャケットの青空と海のイメージを匂わす開放的で爽快感の有るアルバムを出してきた。これまでの彼等はともすれば密室的な息の詰まるボディ風味の雄臭のするシンセ・ポップを演じてきたが、ここにきてそのイメージを崩してきた。冒頭の曲はひんやりメタルビートとエレクトロビートの上を真っ青なシンセが空間に広がっていき、哀愁があるが湿っぽしくなく適度に乾いたヴォーカルが歌い上げる。耽美だが空間にぱーっと拡がって行くシンセ・メロディが開放感があり夏を感じさせる。対してアレンジを施していないのにスタジアム感がありありと感じられたデペッシュ・モードのライブアルバム「101」を思い出した。このアルバムはそれを意識したのではないだろうか。
夏の真っ青な空の下繰り広げられる野外ライブを思い起こさせる傑作アルバム。これぞ真のパステルカラーテクノだ!超お薦め。