Dance Or Die - 3001

3001

3001

ドイツのダークウェイヴバンドの1st。
砂原良徳の「TAKE OFF AND LANDING」を思いこさせる、旅行記的アルバム。でも砂原が「飛行機」で巡るというコンセプトだったが、こちらは中世ヨーロッパにタイムトリップもしくは教会や遺跡巡りをさせられているような。ゴシック語源が「中世ヨーロッパの美術形式を示す」という用語ならまさにこのアルバムに収録されている音楽はハマってしまう。電子音楽は都市の民俗音楽という考えもこの音楽を聴くと肯けてしまう。伝統的な音楽を作るには電子楽器が一番手っ取りばやいのかもしれない。
このアルバムが90年代にどう評価されたのかしらないが、今でもこれをどう評価していいのかわからないw最初から古びていて、今後も変わりなくいつの時代に聴いても中世ヨーロッパで古びない。肉厚なビートはEBMだが上ものが大聖堂のパイプオルガンの荘厳な音色のような12曲と16曲目は、90年代にEBMとゴシックが混ざったと言われているがそれの良いサンプルになってしまいそうだ。
中世ヨーロッパにインナートリップできるこのアルバムは朴訥としたゴス・エレクトロだ。いつの時代にもありそうでない。そんな感想を最後に持った。1つだけいいたいことがあるそれはこのアルバムは通しで聴いてもらいたい。全部終わった後に君は耳が変化するだろう。お薦め。