Front 242 - Front by front

Front by front

Front by front

4th。
3rdの延長線上にありながら、当時のエレクトロニック・ボディ・ミュージックの隆盛により売れに売れた作品。そのため色んなバンドに目をつけられ「ツメが甘い」と批判されたが、批判した連中が今残っているのかといえば……。
まぁそんなことはいいか。この作品が後に与えた影響は凄いものがある。Nitzer Ebbの1st、Ministryの2ndの並みの名盤といっても差し支えないだろう。クラフトワークとOn-Uの融合。クラフトワークから叙情性やソウルを抜かし、トランス感覚のみを肥大させ、ロックな展開やダブ加工をするだけで、あら不思議Front 242の出来上がりだ。クラフトワークからファンキーさを感じ取りエレクトロを生んだアメリカの黒人達と同様にクラフトワークからトランスを持ってきてダブとロックを融合させたのがフロントだ。あと機械的な無感情な雰囲気や非人間的なパフォーマンスを頂戴していた。でも叫びで熱いとこもあるのだけどね。あとあと哀愁がフロント242にはあって、それはクラフトワークには無いとこでしょう。
ある意味クラフトワークの後継者はこいつらだ。80年代後半のサイバーパンクの決定版ともいえよう。超名作。この作品を聴かずしてEBMを語るなかれ。