Klute - EXEcution


http://www.hmv.co.jp/artist_Klutae_000000000336854/item_Execution_5152590 HMVで買える。
Claus Larsenというデンマーク出身のインダストリアルプロジェクトの初期の音源を集めたコンピ。
404枚限定。自分が買ったのは202番目でした。泣けるね。世界で404枚しかないのにオレが買えるという事実に。しかも202枚目だ。この手のジャンルの世界的不人気さに涙が出そうになる。とはいえヨーロッパではインダストリアル系の野外屋内問わずフェスが行われている。しかも万人単位のフェス。やっぱり世界的にダウンロードに移行してCDが売れていないという事実は本当だったか。
それはさておき内容に移ろう。90年代インダストリアル・メタルの全てがこのCDにある。BPMの速い打ち込みビートの上をダークかつノイジーなシンセと轟音ギターが疾走し、エフェクトが効きすぎて何を言っているのか判別できないヴォーカルが喚き散らす。そうこれは奇跡的に日本盤がでたKluteの1st解説文(なんとあの小野島大センセだ)に書かれている通り、ミニストリーのインダストリアル・スラッシュに影響されていることは間違いない。しかしミニストリーが「詩篇69」でメタルに傾きすぎたのに比べ、Kluteはミニストリーの4thを引き継いだ正にインダストリアル・メタルとしか形容のできない音楽になっている。ミニストリーの4thは前半の2曲以外は比較的遅めで重きに置いていたが、Kluteは速さにこだわり軽い。でもダークなメロディや日中の工場から聴こえてくる騒音のようなノイズや轟音ギターが気分を重くさせる。半端なく暗いので陰ってる人は聴かないほうがいいと思う。
悪夢のようなインダストリアル・スラッシュ。ミニストリーの4thを拡大させた。この路線がもっと聴きたい向きはサイコポンプスのアルバムをお薦めする。