Alien Vampires - Harshlizer

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イタリアのブラック・インダストリアル・テクノアクトの4th。
春なのに暗い音楽。陽気な気分になれなくて……。ブラック・メタルとダークエレクトロの融合と書いてしまえばそれでおしまい。これで終わろうと思ったけどもう少し書こうと思う紹介文を書かせていただく消費者風情として。
ダークエレクトロとブラック・メタルの融合といえばサイクロン9がインダストリアル界隈では有名だが、このアルバムはそれとはかなり違う。サイクロン9はミニストリーの「詩篇69」でメタルに傾きすぎたのと同じに過剰にブラック・メタルに擦り寄ろうとする。勿論そのことを否定はしないがダークエレクトロを軽視しているようにも見えた。しかしこのアクトはダークエレクトロの味を完全に残しつつブラックを取り入れる。解りやすく言えばミニストリーの4thと5thの違い。4thと5thの違いは散々このブログで書いてきたつもりなので過去のエントリを読んで補完してくれ。
短めの紹介文になってしまったがこれで終わろうと思う。エレクトロニック・ボディ・ビートの上をダークかつトランシーなシンセとスラッシュ・ギターが疾走し、過剰なエフェクトによってノイズにしか聴こえないデスなヴォーカルが喚き散らす。カンニバル・コープスとヴェルヴェット・アシッド・クライストの狂演。歩きながら聴くのはやめた方がいいと思う。あとジャケットは萌えゴア漫画家の山本賢治センセに描いてもらうとより音の世界観がハッキりすると思う。