Skrew - Dusted

Dusted

Dusted

アメリカのインダストリアル・メタルバンドの2nd。
ポストミニストリー。「詩篇69」あたりが好きな向きには買いだと思う。「詩篇69」後ミニストリーが脱インダストリアルしたのと変わるようにこのアルバムが現れたとリアルタイムで聴いてきた人は感じたり思うのでは。ミニストリーの引継ぎ的バンド。
しかし、この解りやすさはなんだろう?打ち込みビート、モーター駆動音、メタルパーカッション等が気もてらいもなく鳴っている。どれも90年代初期のインダストリアル・メタルで使い古された象徴だ。時に圧倒的な不気味を感じるインダストリアル時代のミニストリーだが、このバンドにはそういう凶悪なものが見えてこない。軽いし健全的すぎる。
でも先日紹介したシスター・マシーンガンみたく聴きやすくて、ちょっと気分を明るくしたい時は良くこのアルバムをかけている(逆説的に言えばこのアルバムを必要とするときの精神状態は最悪なのだが)。Kluteとかほんと、陰気というか聴くのに体力を必要とするもん。
最早決まりきったインダストリアル・メタルだが、前述した通りミニストリーなんかと比べると聴きやすく、体力を使わせないアルバム。あとポスト・インダストリアルに向かっていたこの時期(1994年)としては珍しい直球なインダストリアル・メタルに仕上がっているので90年代初期のインダストリアル・メタル好きは聴くべきかも。
やーやっぱり音楽は楽しくないとね!そう思います。お薦め。