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Prodigy - Invaders Must Die

Invaders Must Die

Invaders Must Die

5th。
超傑作。00年代末期においてというかこの手の音楽ので後々語り継がれる作品ではないだろうかと2013年の今聴いても思う。
長らく負の遺産だったハードコアテクノ、ニュービート、ジャングルが00年代中期になって見直されるようになり、90年代初期にはそのジャンルにおいてアイコンだった彼等もそれに乗じた。でも聴けば聴くほどに単なる(リバイバル)流行に乗っかった胡坐を欠いた作品ではないことに気が付かされる。現在、主に米国方面でブロステップ、メタルステップが隆盛しているが、その元になっているのはこの作品ではないかと最近になって思うようになった。
遡ってこのバンドを見るに、90年代初期はレイヴというちゃらいジャンルに属していて、高偏差値連中から蔑まれたが、そんな連中に対して才能の凄さを魅せつけ、イギリス本国では子供からお年寄りまで彼等のライヴに駆けつけるようなバンドにまで成長する。その後90年代後半は世界中に飛んでいき、アメリカではエレクトロニカ、日本ではデジタル・ロックというジャンルを生み出した。そのため、日本(のシリアスな連中から)では軽視傾向にあったが、その凄さは「テクノボン」での石野卓球センセの評を読むと解ると思う。
でこの作品に戻ろう。初期ジャングルのヒップホップとレゲエの合体、そして誰も言及しないエレクトロニック・ボディ・ミュージック。初期ジャングルは大麻を吸って和むようなレゲエではなく、覚醒剤を射ってギンギンに痙攣する。インテリジェンスの欠片も感じられない音楽。暴力的なまでにベースが大きくなっていく。その後ジャングルは暴力性を捨て、なにやら素面でも聴ける毒にも薬にもならないジャンル=ドラムンベースになっていった。この作品は凶悪なまでに初期のジャングルを再現する。そこに00年代のダブステップが挿し込まれる。(聴いてみれば解ると思うが)でも今流行っているから取り入れましょうという浅い物ではなく、ダブステップの効能が解った上での取り入れ。またオウテカはインタビューで「ダブステップを聴いた時ハードコア(レイヴ)を思い出した」という言葉があるようにこれはプロディジーの範疇にあることが解り、何故このような作品になってしまうのかが解る。
ちょっと文章が纏まらなくなってきた、本当は90年代後半のデジタル・ロックやEBMの関係性を書きたかったのだが、まず初期ジャングルの凄さがこの作品を聴いて理解できたので(ここまでまるで初期のジャングルを聴いてきたような(だって俺90年代初期には一桁前半の年齢だもん。聴いているわけが無い)語りぶりだったが、恥ずかしながらこの作品を聴いてから初期ジャングルを漁るようになった)このような紹介文になってしまった。超お薦め。ハードコアテクノ、ブロステップ、メタルステップを好む向き全員集合!