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Front Line Assembly - Flavour of the Weak

Flavour of the Weak

Flavour of the Weak

カナダのEBMユニットの9th。
この頃の作品ではブロステップに傾倒していて、00年代のトレンドに目配せをしない作品を作っていた彼等はどこにいったのだろう。そんなことを考えながら、過去作(主に90年代)を聴いていたら、以外にもそのときそのときの流行を取り入れたアルバムを出していていたのだと気が付かされた。
このアルバムはブレイクビーツ、ジャングル。アンダーワールドの「Pearls Girl」のビートのサンプリングを始め、かなりUKブレイクビーツやトランスからの引用が目立つ。しかし流石、カナダという隔絶(失礼!)された地域かつインダストリアル上がりということでUKとは全くリンクしない異質なブレイクビーツものに仕上がっている。UKブレイクビーツはレゲエやヒップホップ、そしてソウルを祖に持つので黒人音楽といった向きだが、このアルバムは引用しているのにも関わらず、全く黒くない。サイバーパンク。それもJGバラードのようなサイバーパンクだ。だから1聴きすると「ああ、いつもの彼等だね」と脳が認識するのだけど、聴いていく内に「あれ、ジャングル?プログレッシヴ・トランス?」と混乱してくる。でもうちょっと聴いていくと「ああ!これは今までの(彼等の)音楽をジャングルやプログレ・トランスに変換するとこういうアルバムが作られるんだ!」と納得します。ソース(笑い)は俺(笑い)。
これは昨今のアルバムにも言えることで2012年に出た「Airmech」も彼等流のブロステップだった。明らかにレコード店の並びやアマゾンの関連商品としてスクリレックスとは一緒に置かれないブロステップ。これをブロステップと呼んでいいものかと考えてしまうが、取り入れ方を聴くとやっぱりそのジャンルに入ってしまう。
前々作、前作のインダストリアル・メタルが好きな向きにはお薦めできないが、サイケデリック・テクノにも近いものがあり、ハルシノジェンやゴアが好きでボディが好きな向きには合うと思う。ブレイクビーツをここまで異質なものにできる彼等を見逃すな!