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Front Line Assembly - Echogenetic

Echogenetic

Echogenetic

カナダのEBM系ユニットの最新アルバム。
2012年発表の「Airmech」で魅せたブロステップ路線を更に推し進めたアルバム。「Airmech」はゲームのサウンドトラックということで、お客の意向、趣味や実験的なこと、はたまた流れ(ラウド方面でのブロステップ導入)に乗りたかったのかなと思っていたが、今作を聴くにつれ彼等にとってブロステップは只の流行という名の「消耗品」ではないようだと感じた。
先日のエントリで彼等(FLAのこと)は流行を取り入れるのが好きでそれを自分たち流に料理してしまう、と書いた。しかしあのエントリで書かなかったこともあったことに気が付いた。それは一旦あるジャンルを取り入れると、何作かはその方向で進めるということだ。そして完成度は作を進めるごとに高まっていく。先日のエントリ「Flavour of the Weak」で始まったブレイクビーツ路線も後の「Epitaph」で完成を見る。
で今作もまた現時点でのブロステップ路線では「Airmech」よりも高まっている。「Airmech」はどこか抽象的であやふやなものが見えたが、今作はしっかり(?)と身体全体を見せ、鍛え上げた肉体音楽との融合を魅せる(なにかこの自分の書き出しこそ抽象的だが)。また80年代後半から90年代初期の極端に冷たかった頃のEBMにブロステップを注入したような、端的に言えばキャブスがブロステップを演奏していると表せるのかもしれない。
ブロステップを取り入れながらも自分達の色(サイバーパンクEBM)をしっかりと魅せてくる今作は近年の彼等においては相当な野心作だと自分は思った。次回作ではどんなものを聴かせてくれるのか楽しみだ。お薦め。