Skinny Puppy - Mind: Perpetual Intercourse

Mind: Perpetual Intercourse

Mind: Perpetual Intercourse

2nd。
今年に入って出した彼等の新譜「Weapon」を聴いていたら、なんか初期に戻ったような気がする……と1st辺りを聴いてみたが、しっくりこない。で本エントリで紹介する2ndを聴いてみたら「これだ!」と。
1stの頃はスーサイドのダウナーとポーション・コントロールのちゃちくもサイバーパンクを兼ね備えたEBMだったが、後のぶっ壊れインダストリアルとも言う(オレが勝手に命名している)ノリが入ってきている。そのノリは80年代後半の「Vivisect Vi」で完成を魅せて、その後は危険ともいえる領域に入っていってラドルフ・ゴッテルのブラウンシュガーの盛りすぎで死去というオチで終焉する。
本作は過渡期的なアルバムだと捉えている、同時期のミニストリーやヤング・ゴッズの影響かは知らないがメタリックなギターやダブ処理が印象的で音的にも幅が出来てきて面白い。実際に11曲目ではエイドリアン・シャーウッドがミキシングしている。またどこか朴訥としていて荒涼なシンセのメロディもこの所の気候からの逃避を味わえ心地良い。この朴訥かつ荒涼とした音は初期を印象付けるものだ。あと音の重さや暗黒度合いに比例するかのようにステージに対する姿勢が刺激的になり、バウハウス的ゴス雰囲気や自傷パフォーマンス(手首を切ったりする)をするようになる。興味を持たれた向きはYouTubeで観るといい(多分年齢制限が掛かっていると思うので10代の人は我慢して欲しい)。
90年代のノリを好む向きにはお薦めしないが、朴訥荒涼とぶっ壊れインダスが同居する本作は面白く、新譜とも繋がるので聴き比べることが出来て面白い。過渡期なので3rd、4thと続けて聴くことをお薦めしたい。