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Will - Pearl of Great Price

Pearl of Great Price

Pearl of Great Price

Front Line Assembly(以下FLA)のChris Peterson、Rhys Fulber、後にDecreeに参加する歌い手のJohn McRaeから成るトリオの1st。
このアルバム数年前に強烈に探していて各地のブックオフを探し回ったが見つからず。しかしやっと入手。でも完全に忘却の彼方でレーベルがサード・マインドということで試聴したら、あれ?まぁ!っと探していた盤じゃんと気が付いた。
でこれ凄いんですよ。当時のFLAと1990年代後半のデレリアムが合体したようなものと言えばいいのか。数年前にサード・マインドのコンピで彼らの曲を聴いてポーション・コントロールの別プロジェクトのソーラー・エネミーと共にたまげた。ゴシック、サイバーパンク、民俗音楽が合体した異形の音楽がここに……。さいとう・たか子様によると「エレクトロニック・ボディ・ミュージックはポジティヴ・パンクを原点に持っている」とこのことなのでゴス成分があることには驚かなくなったけど、これはなにかそれだけでは収まらなくてただ圧倒される。
いま気が付いたけどコールド・ミート・インダストリーから出てくるようなゴシック・アンビエントがサイバー・パンク・ボディ・ミュージック化したら、こんなん出来ましたけど〜と。ジャーマン・トランスがちょっとだけ魅せたゴシックと完全に(東洋の)宗教に両足を突っ込んだゴアやサイケデリック・トランスの間を彷徨っているような感覚もまたある。というか大げさに書いてしまうと、ここからジャーマン・トランス(またはUKトランス、イビサ・トランスの。つまり欧州トランス)とサイケデリック・トランスの分水嶺になっているような気がする。
やはりまたEBMがゴアやトランスの原点(そのEBMポジパンが原点。キリング・ジョークが90年代に入りインダストリアル・メタルとゴア、サイケデリックのアルバムを出した事実はそれを完全なものにすると自分は思っている。ちなみにキリング・ジョークのユースはオーブと組んでアンビエントアルバムを出したりサイケトランスの牙城「ドラゴンフライ」を設立。2007年に死去したポール・レイヴンは00年代のミニストリーのメンバー)であるという考えが補強された一枚だった。探すのは困難かもしれないけど、その困難に見合う内容。見つけたら即購入をお薦めしたい。