BAAL - Shurado

Shurado

Shurado

日本のインダストリアル系バンドの1st。
ミニストリーが発明(?)したインダストリアル・メタルをこの2014年に再現してしまったアルバム。一番気が違ってた80年代後半から90年代初期を思わせる凶悪にしてサイコーなインダストリアル・スラッシュがここに……。
しかし時代は21世紀を超えて早十数年。サイクロン9を始とするダークエレクトロ勢がブラック・メタルとしか思えないような音を出している今日。このバンドもダークエレクトロ的なシンセによるメロディが聴こえてくる。でもこの音はサイクロン9の所謂インダストリアル・ブラック・メタルとは趣が違うような気がする。
自分がこのアルバムを初めて聴いた時、思い浮かべたのが前述したミニストリーだが、もう1つあってそれはデフ・マスターだった。デフ・マスターはRosen Kreuzの元ベーシスト・YU-MIを中心としたインダストリアル・メタルバンド。Rosen Kreuzはポジティヴ・パンクだが、曲によってはインメタでデフ・マスターはその方面を強調したバンド。
このデフマスター、破壊衝動を全面に出したフィータスとミニストリーを足しっぱなしのげに恐ろしき音楽。自分はこのバンドを徒花様のブログから知り、方々を探して三年前にやっと何枚目かは知らないがアルバムを入手した。
で、聴いたけど凄かったわ。確かに徒花様のブログの通り「初期Foetusにも通じるような耳を劈くノイズと、Ministryにも比肩し得るノイジー&マシーナリーなギターリフが混ざり合って暴走していくハードコア・インダストリアル・チューン。」だった。
暫くデフ・マスターのことを忘れていたけど、このアルバムを聴いて思い出してインポートした位。本人達は(デフ・マスターを)聴いてきたのかは解らないが、圧倒的に暴走していくハードコア・インダストリアル・チューンは2010年代において至宝と呼ばれるべき音楽だと自分は思った。超傑作。買え!以上!