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KMFDM - Our Time Will Come

Our Time Will Come

Our Time Will Come

ドイツのEBM/インダストリアル系バンドのもう何枚目になるのか数えたくもない最新作。
前作との間違い探しをしている間に日が暮れてしまいそうになる位、変わってない。このアルバムと前を変えてもなんら問題ない、正に無問題な最新作がここに……。
ちなみにこの路線は個人的な見方をすると「Tohuvabohu」辺りからだと思う。その前の「Hau Ruck」は久しぶりに(なのかな?)EBM路線に戻ったアルバムだが1990年代的なスラッシュ・メタルの曲もあり過渡期の印象を受けた。しかし次の前述した「Tohuvabohu」からは今のEBM色の強いものになっていた。スラッシュ・メタルをそのままにデジタル・リフを多用して(特にシンセ・ベース)1980年代後半から1990年代初期のEBMとスラッシュ・メタルと融合させている。こう表現するとミニストリーが思い浮かぶかもしれないが、よりデジタルなリフをメタリックなギターと共に(というか拮抗して)前面に出してくる構築ぶりはミニストリーの「インダストリアル・メタル」とは趣が全く違う。というかミニストリーのデジタル・リフはもっとノイジーでインダストリアル性が強い。それに比べてKMFDMのそれはエレクトロ系アーティストに近い。最近のディー・クルップスの音を聴いてみれば解るかもしれない。あとはアルファ・マトリックスや(現在のKMFDMをリリースする)メトロポリスから出てくるメタル系バンドのアルバムとか。
そう!エレクトロ!2000年代初期から1980年代リバイバルとして現し始め、2000年代中盤を過ぎた辺りにはロックやその他のジャンルと結びついて独自の音楽として進化してきたこのジャンルはEBMを通過した耳で聴いてみると意外や意外、エレクトロニック・ボディ・ミュージックなものがあったりする。MOTORみたく昔はディ・ワルツォーの二人をPに迎えてアルバムを作っていた転向組(なのか?)もいる位だし。しかもここ2〜3年の間、所謂クラブ音楽とやらに「インダストリアル・リバイバル」が来ている(もう終わってるかもしれない)とのことでより色合いみたいなものが濃くなっている音も聴ける。
そういう「エレクトロ」と同期しながらも往年の「エレクトロニック・ボディ・ミュージック」を奏でているのが現在のKMFDMなのではないかと思ってる。お薦め。