Terence Fixmer - Silence Control

Silence Control

Silence Control

フランスのテクノ系アーティストの2nd。
彼が提唱するTBM=テクノ・ボディ・ミュージックが一ジャンルとして定着したのならば、この作品はそのジャンルの最高傑作でしょう!
前作はEBMやインダストリアルをハードミニマルに落とし込む、という段階で止まっていた感があって、この一作で路線変更するのは惜しいと思ったが、その後のシングルやEPで完成度の高いTBMを作っていった。その高き完成を一枚にまとめたのが今作だろう。
前作はDAFのベースライン使用という、かなり面白い実験を演っていたが、ビートや上物との違和感があった。しかしその違和感無い完成度の高い曲もあり、一方で前述した違和感ある曲がある。それゆえ一曲ごとに乖離が激しく、アルバムを通して聴く、という行為が楽しめないアルバムだった。
今作はそれが一切無。物凄い傑作!DAFがどうだとかニッツアー・エブだとかサンプリングの元ネタを考える必要も無い。ひたすら、過激かつ粗野なテクノ・ボディ・ミュージックが時に疾走し、時に肉体に絡みついてくる。NINの「ブロークン」や2ndにも似た爆発具合が思う存分に楽しめる。
短い紹介文になってしまったが、これで終わりたい。TBMの最高傑作!買え!以上。