Spahn Ranch – The Coiled One

 

Coiled One

Coiled One

 

 アメリカのインダストリアル/EBM系バンドの2nd。

1990年代も半ばを過ぎるとかなりEBMも霧散……というかテクノやハウス、トランスその他諸々のエレクトロニック・ミュージックに吸収されていって、この時期にEBMというのはマイナスにしかならない……。

しかしそれは日本や欧州の話であったようで、アメリカではまだまだ健在だった模様。まぁ欧州、特にドイツや東欧(ユーゴ)、北欧(スイス、スウェーデン)ではアングラながらレーベルもあったから小さくも需要があったみたい。

しかししかし、そんな米国でも1980年代後半のEBMとは趣が異なっている。NINやミニストリーの成功の影響かもしれないがメタル、またはロックな印象が大きい。あとはトランスかな。米国では全然、トランスとか流行らなかったみたいだけど、ドイツからのトランス色が濃いインダストリアルに影響されたのではないかと思っている。でもトランスはEBMが原点なのだし、なんか矛盾するな。あはは。影響し合っているということでw

このバンドもNINタイプのインダストリアル・ロック、デジタル・オルタナティヴなンだが、所々に1980年代後半のEBMが聴こえてくる。それはフロント242のような……といえば言いのだろうか。フロント242のトランシー、抒情的、哀愁がデジタル・オルタナと結びついている。

NINかつフロント242が好きな向き(オレだよオレ)には胸を張って、そのままブリッジしたくなるほどお薦めの一枚。入手は難しいが、あなたの街のブックオフで見つけて欲しい。