Controlled Bleeding – Trudge

Trudge

Trudge

アメリカのノイズ・インダストリアル系バンドの何枚目かは数えたくない1990年発表のアルバム。
と、いうのもこの手のジャンルにあるカセットでのリリースがあったりするので(アルバムなのか)判別し辛いので。でも大手DBサイトを見る限りでは1980年代半ばから活動している模様。
このアルバムの紹介に移るとレーベルが「Wax Trax!」であることから察するようにEBMだ。このバンドはそれまでハードコアなノイズやアンビエント作品を発表していたみたいだが、多くのノイズ系バンドがダンス寄り(つまりEBM)に移行していったことを受けて……なのかは知らないがこのアルバムを聴く限りでは全きエレボデーな訳ですね。
しかし多くのノイズバンドがいまいちEBMを乗りこなすことが出来ずに失速または消えていったが、このアルバムは同時代の、例えばミニストリー、リヴォルティング・コックスを参照して肉薄している。というかリヴコの1stに近い。ライバッハ的な仰仰しいオーケストラも配してちょっとプログレっぽさを魅せるリヴコといった趣。あと流石ノイズ上がりと言うべきかノイズで補強しようとする音像もイイ。
これ以降はEBMに……とはいかなく出戻りのようなノイズやダーク・アンビエント作品を出したりして形容しがたい。ちなみに現在も活動を続けているよう。インダストリアル・メタル以前のミニストリー、リヴコ、ライバッハが好きな向きにはお薦めできる内容。