Die Warzau - Engine

Engine

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米国のインダストリアル・バンドの3rd。
あのSteve Stollが居たSister Machine Gunのメンバーがいたりする。この情報はかなり参考になって、音的にSister Machine Gunに近い。でもちょっとハウスの影響があるかな。
でもその前に1stから紹介していくと、初期はニッツアー・エブや(メタル化する前の)ミニストリーに近い。まぁそれの廉価版みたいな。しかし、2nd以降は彼らなりのオリジナリティを確立したようでシカゴ・ハウスやハードなファンキー・ハウスをEBMへと取り込んだ妙な音楽を作り上げている。こう書くと同じWax Trax!のスリル・キル・カルトを思い浮かべる向きもいると思うが、それとは全然違ったりする。スリル・キル・カルトはブラック・ロックというかタックヘッドに近い感じ。でもこのディー・ワルツオーはもっとロックン・ロールというか。前述の1stからあるB級感覚が抜けないまま、ハウスやハード・ハウスを吸収してしまっている。胡散臭さと田舎者臭さが同居するEBMな感じ。スリル・キル・カルトとは別の道からリヴォルティング・コックスを継承している……と表わした方がしっくりくると思った。でスリル・キル・カルトとは絶対鉢合わせしない道程を歩んでいる。
ハイウェイ沿いのマクドナルドって趣。ドライブスルーで注文する時にカーステからこのアルバムが流れてたら、それは最適なBGMだろう。B級感覚を極めたEBMはハンバーガーと区別がつかない、という事実を解らせてくれるちょう傑作U.S.A.EBMがここに……。