THUG SYSTEM - THUG SYSTEM CONTROL

THUG SYSTEM CONTROL

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サイケアウツGの大橋アキラと殺害塩化ビニールの社長にしてQP-Crazyなどなど数々のバンドにいるクレイジーSKBから成るユニットのアルバム。
どうやら1980年代にカセットテープで販売してた音源みたいですね。
で、このアルバム、マジで凄いンですよ!ちょうミート・ビート・マニフェスト!それも初期!初期のMBMはインダストリアルをヒップホップと融合させて、既存の音楽をバッキバッキに破壊するような正に圧巻としか表せない音源を連発していて、自分がMBMを聴いたのは10年前かそこらだったけど、未だにその破壊力みたいなのは健在だと思った。パンクっ言葉はMBMにあるようなものだとも思った。
マーク・スチュワートキャバレー・ヴォルテールが合体したような……それこそON-Uのヘヴィ・ビート勢とノイズ・インダストリアル合わさった上にビースティ・ボーイズが被さってくるカオスっぷり!それでいて整合性がとれていてダンサブルというヤバさ。
そんなヤバき音を未だヤバき人々が逃すハズがなく、このアルバム。1980年代から恐悪狂人団なるバンドでハードコア・ノイズ(またはパンク)を響かせていたクレイジーSKB、1990年代に入るとガバ、ジャングルの隆盛によりサイケアウツを結成する大橋アキラ。ここまで書いて気が付いたがMBMがブレイクビーツをノイズ・インダストリアルに取り入れたのと同じような音源を作ってしまうのは、二人の出自(この時点では大橋アキラは未来だが)からしたらなんら可笑しくないのかもしれない。というかこの二人が適役かつこの二人しか成しえなかった音ではないだろうか。現在でもMBMの眷属バンドはいるにはいるがMBMの水準に達していないのだから(但しこれは自分の観測範囲内での話なのでいたりするのかもしれない)。
ON-U、ハードコア、ブレイクビーツが交差するとき……。300枚限定とのことだが、是非とも入手して欲しい傑作。お薦め。