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GRIM - FOLK SONGS FOR AN OBSCURE RACE

FOLK SONGS FOR AN OBSCURE RACE

FOLK SONGS FOR AN OBSCURE RACE

ホワイト・ホスピタルの小長谷淳のプロジェクトによるコンピレーションアルバム。サブタイトルに「Complete Discography」とあるようにアルバム、シングル&EPを収録したお得な編集盤というよりベスト盤だろう。
この盤を買ったのは、もう数年前になるけど名著「INDUSTRIAL MUSIC FOR INDUSTRIAL PEOPLE!!!: 雑音だらけのディスクガイド 511選」の発売を祝しドミューン放送内にて行われたホワイト・ホスピタルのライブからだろう。ミキサー、ジャンベという簡素な構成だったが、トライバルかつインダストリアルな音像は自分の「ノイズ・インダストリアルは只ピーピー・ガーガー鳴ってるだけ」という認識を崩したし、台頭していたゴルジェをも思い出させてくれた。ライブ後に持田さんが「(ホワイト・ホスピタルの旧譜)出しますので」というアナウンスは天啓だった。でも正式な発売日はその数か月後だったわけで、耐え切れなくてこのグリム名義のコンピを買った。
で、この名義もすばら、なのですよ!初期SPK、ラムレー、ホワイトハウス系のパワー・エレクトロニクス、ノイズ・インダストリアルなのだが、トライバルなメタル・パーカッション、エレクトロ・ビート、その上を「君が代」っぽいメロディ、ディストーションノイズ&シャウトが鳴っている、というなんとも日出国を強烈に主張する面白きインダストリアル。小長谷さんの相棒だった桑原さんのVasiliskもそうだったが、1990年代末期頃から取り上げられるようになったアコースティックなエレクトロニカにも通じる浮世離れした音像はこのグリム名義でも見ることが出来る。流行り廃り、なんて言葉が無い、本当の意味で普遍的な音楽だと思う。またデス・イン・ジュンを思わすダークなフォークの曲もあり、面白い。ただこのノリは一枚にまとめない方が良かったなぁ。二枚組にした方が良かったと思う。ノイズとフォークに分けてさ。
ホワイト・ホスピタル、Vasilisk同様、浮世離れした音像は健在。インダストリアルヘッズだけではなく、エレクトロニカ、フォークトロ二カを好む向きにもお薦めしたい一枚。買え!以上。