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Klinik – Time + Plague

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ベルギーEBM/インダストリアルバンドの5thと2ndを足した編集盤。何故か5thが先で2ndが後半という流れ。
コレはヤバいっす。何時だったかは忘れたけど、1st、初期のシングルを集めたコンピを入手したのだが、初期フロント242系の簡素なエレクトロ・ポップという趣でこれだったらクラフトワーク、フロント聴くなって思って近所のブックオフに売ってしまったのだが、このアルバムはいい。
端的に表すとスキニー・パピー系の暗黒EBMなのだが、そこはベルジャン、ニュービートを思わすトランシーな上物にスキニーっぽいダークなメロディを融合させるという面白き代物がここに……。ほぼ聴き取り不可能なディストーションヴォイスもいい。スキニー・パピーとフロント242の間には何がある?と問われればこのアルバムを挙げたくなるくらいだ。もうこの時期(1991年)は大分EBMが下火で所謂インダストリアル・メタルが台頭し始める時期で、この手のジャンルはトランスに取り込まれていくのだが、そんな時代から取り残されたようなEBM具合がいい……というか好きだ。
ちょっと話は変わるがこのクリニックを出していたレーベル「アントラーサブウェイ」は日本のDRPや当時隆盛していたニュービートものを多く出していた(てか牙城)とこで、他にもザ・オーヴァーローズ、ニュービートの立役者と呼ばれているア・スプリット・セコンド等のアルバムも本エントリで紹介したアルバム同様にすばら、なので買ったり聴いてほしい。またレーベルコンピもすばらなので聴いてほしい。
ちなみにこのクリニックは同時並行で活動していたDIVE、1990年代後半からのソナーで(自分は良く知らないのでさらっと書く)テクノイズ、リズミックノイズ方面でかなり有名だそうで、このアルバムも2005年にその手のレーベル「Hands Productions」からリマスター盤として発売されたもの。あと日本の2ndコミュニケーションがベルギーのKKレコーズから出たのもこの人達の推しがあってのことだったそうです。なんでも2ndコミュニケーションの友人がベルギーに行った際にデモテープを渡したそうで、そのテープを貰ったのがクリニックの人だったという話。
スキニー・パピーを思わす暗黒にトランス、荒涼感、牧歌的な雰囲気をミックスした個人的に大好きなEBM。今も入手できるのかは知らないが、興味を持たれた向きは、ユニオン各店に探しに行ったらいいのかもしれない。お薦め。