Celldweller - End Of An Empire

END OF AN EMPIRE

END OF AN EMPIRE

1990年代にはCircle Of Dustなるインダストリアル・メタルバンドで活躍していたクレイトンによるソロプロジェクトの3rd。
このアルバムは凄い。元々この名義は所謂インダストリアル・メタルからは脱却してトランス方向に傾いていたのだが、近年はブロステップに傾倒。その路線もここに来て最高潮に暴発。無双するNT専用MS/MAの如く圧倒する出来!
近年数多のインダストリアル系バンドやオルタナ系が「ブロステップ」を取り入れようと腐心していたけど、成功していたのは極一部でお世辞にも良いとは言えない音源が多かったように思える。
がこのアルバムというか前作からのブロステップに傾倒し始めたクレイトンは向かうとこ敵無し状態で暴走。メタリックなギターにブーストしまくるシンセベースが縦横無尽に駆け回る。
主にインダストリアル系はゴッドフレッシュのジャスティンが数々の名義で演っているようにダークかつ内面に沈んでいくような音像が多い(それはそれで素晴らしいので興味を持たれた向きは聴くといいだろう)。しかしこのクレイトンが奏でるそれは内に向かうというよりも外、それも空間に高熱原体が発散して行くようなエネルギーに満ち溢れている。まるでハイメガ粒子ビームの軌道を観ているような感じだ。
最近放送されているガンダムUCマクロスΔの戦闘シーンにおける最適な音源と化すだろう。サイコー!ベスト!