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Dive - Concrete Jungle

Dive 2: Concrete Jungle + Extended Play (EP) + Extras

Dive 2: Concrete Jungle + Extended Play (EP) + Extras

ベルジャンEBMユニット「ザ・クリニック」の片割れことダーク・イヴァンスによるプロジェクトの2nd。
昨今のインダストリアル・リバイバルでその派生であった所謂「エレクトロニック・ボディ・ミュージック」もまた見直されている昨今。2000年代半ばから後半にかけてその手のバンドも若い世代で出てきて、ファクトリー・フロアなんかがその急先鋒だろうか。
若い世代の特徴として「トランスやハードミニマルを通過した」があると思う。陶酔感のあるメロディにミニマルなグルーヴがエレボディのハンマービートと直線的なノリに融合しており、1980年代後半のそれとは大きく異なっているが、聴きこむうちにやはり「エレクトロニック・ボディ・ミュージック」としか表すことしか出来ない音に仕上がっている。
一方の若い世代でIan Dominick Fernowが奏でるドロドロとして漆黒の……としか表現できないダーク・インダストリアルもある。本エントリで紹介するのはこのIan Dominick Fernowの原点だと思うようなアルバム。
ダーク・イヴァンスは1980年代初めからアブソリュート・ボディ・コントロール(以下:ABC)なるエレクトロ・ポップスバンドで活動していて、その流れを汲むザ・クリニックというEBM系バンドで活動していた超がつくベテラン。だがABCもクリニックもだが、聴いてみれば解るようにクラフトワーク的なエフェクトをあまりかけない平坦で音数を出来る限り減らした簡素なエレポップスで好きな人は熱烈に好むだろうが、自分にはクラフトワークを水で薄めたような退屈な音楽にしか聴こえなかった。
が、この名義ではそれが「……という夢を見たんだ……」という以前のイメージを完全に払拭する恐るべき内容。同時期のフロント・ライン・アッセンブリー、スキニー・パピー、Numbを三身合体したような……といえばイメージが湧くと思う。それでいて1980年代のノイズ・インダストリアルを思わす倒錯的で不健全なノリをも入っているのだから恐ろしい。
圧巻の漆黒エレボ及びビート・インダストリアル。Vatican Shadow、Prurient、そしてBlackest Ever Blackを好む向き、スキニー・パピーを好む向きには是非ともお薦めしたい一枚。