Plastic Noise Experience - Neural Transmission

Neural Transmission

Neural Transmission

ドイツのエレクトロ・インダストリアル/EBMアーティストの1stにEPを足した編集盤。
クラフトワークがエレボやインダストリアルを演っていたらこういうのを奏でていたのかも?って感じの音。初期のフロント242やクリニックなんかもクラフトワーク的な音像だったけど、このアーティストはコピーするだけではなく上手い具合にエレボにすることに成功している。
クラフトワークといえば元祖「テクノ・ポップ」みたいな扱いだけど、1970年代後半から1980年代の音源を聴くと、とてもトランシーな音を奏でていることに気が付くだろう。それは酩酊感や叙情的なものを出てきたばかりのテクノロジーを駆使して表わすことに成功しているという恐るべき集団だったクラフトワーク。兎角、テクノ・ポップ方面で語られてしまうがクラフトワークこそ初期のトランスの萌芽だったと自分は思ってしまう。
このアーティストはそのトランスにハードロッキンなエレボを注入しており、それが今までのバンドやユニットが聴かせることが出来なかったレベルを魅せてくれる。このコンピを聴くと冒頭に書いた通りクラフトワークがエレボを演っているのが実体を帯びてくる。
フロント242もクラフトワークを目指していたけど、水で薄める様なことしか出来なかったため(自分の個人的な考察……もとい妄想です。悪しからず)にスタイルを変更したが、そのスタイルで成功を物にした。しかし、このアーティストはフロント242が物にすることを出来なかったスタイルでものの見事に成功を手に入れている。げき恐ろしきクラフトワーク的エレボ。ちょうお薦め!見つけたら即買い。マスト・バイ!