Mentallo & The Fixer - Where Angels Fear To Tread

Where Angels Fear to Tread

Where Angels Fear to Tread

アメリカのエレクトロ・インダストリアルデュオの3rd。
これも所謂「ダーク・エレクトロ」系になるとは思うけど、そこはZoth Ommog。EBM⇒ニュービート⇒トランスの流れを感じざる得ない音。この二人組はアメリカのテキサスなのだけど。
ホント、Zoth Ommogのレーベルカラーに相応しい音で、この人達がアメリカ出身だということが信じられない。インダストリアル色が濃いニュービートがそのままトランスへと移行しなくて、(トランスへの繋がりも感じつつ)ニュービートのまま留まっている、といいますか。レザー・ストリップをジュノ・リアクターがリミックスしたらこうなるだろうな、って趣。
このアルバムは彼ら二人組の三枚目で、その「レザー・ストリップをジュノ・リアクターがリミックス」が極まっている。1stと2ndはゴシカルな初期フロント・ライン・アッセンブリーって感じであんまり面白いものではなかったりする。でもこのアルバムは当時のジャーマン・トランスやサイケデリック・トランスを聴いていたのでは?と思うような音で純粋なクオリティの向上も含めてその影響に驚く。もしかしたらWax Trax!以外でもアメリカに欧州のテクノやトランスをライセンスリリースしていたレーベルがあったのかもしれないし、トランス及びサイトランスを輸入して販売していたレコード店、そしてレイヴもあったのかもしれない。1990年代前半にエレボ及びニュービートを感じるハード・テクノを量産していたジョーイ・ベルトラムだって(ニューヨークだけど)米国を拠点にしていたしね。
これまた「サイケデリック・トランスはエレボが原点」説を補強するアルバム。サイケデリック・トランスとエレボの狭間にして異常なハイクオリティな音源は自分によし、うん、よし、過ぎるアルバム。サイコー!見つけたら即購入!以上!