KTL - Ⅳ
- アーティスト: KTL
- 出版社/メーカー: インディーズ・メーカー
- 発売日: 2009/01/09
- メディア: CD
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前作「2」のスラッシュ・ドローンな音像が圧巻で、もうココまで逝ってしまうと、後は何を表わしたらいいのだろうかという極北にして最北端でリアルタイムで聴いた時は解散するのでは?と思った位。
だが続きましたこのデュオは。しかし、本作は前作のスラッシュさは皆無でひたすらダークかつ不穏なドローン、ノイズ・アンビエント。あとひたすら重い。この人達にしては珍しくドラムを入れてたりするのだが、それも今作の重さを表わすのに一役買っている。
でもこの重さ……どこかで聴いたことがあるな……しかし、思い出せない……。そんな小骨が引っ掛かった様な気分を聴くたびに感じていたのだけど、先日思い出しました。そう、ゴッドフレッシュだ。
ゴッドフレッシュはナパーム・デスにいたメンバーをフロントマンとしているインダストリアル系メタルバンドだが、その手のバンドとは全く異なっている。元々ナパーム・デスにいたくらいだから違ってて当然なのだけど、ゴッドフレッシュは荒涼、退廃、ゴシックという三つの重さに彼らが好きであろう(ジャスティンはラムレーのTシャツを着ているくらいだ)パワー・エレクトロニクスが合わさっている。それでいてドローンなノリが全体に亘って続いているのだから異常過ぎる。この異常ぶりは同じくインダストリアル・メタルに分類されているKMFDMやナイン・インチ・ネイルズを聴いてみると解ると思う。
ゴッドフレッシュからデス・ヴォイスとメタリックギターを引いたようなひたすらに荒涼、退廃な雰囲気が満載のインダストリアル・ドローン。中二病的な妄想に浸るには最適の音楽だろう。お薦め。