Godflesh - A World Lit Only By Fire

A World Lit Only By Fire

A World Lit Only By Fire

イギリスのインダストリアル系メタルバンドの7th。
来月の半ばに新譜が出るというので、買った当時はあんまり良いとはいえず、数回聴いて積んでいたこのアルバムを先日、久しぶりに聴いてみたら、思いの外良かったので紹介してみたい。
本アルバムは2001年に出た「Hymns」以来でその間は13年だ。何故、それだけの年数が空いてしまったのかは知らないが、その間にも様々な名義(JKフレッシュ、イェスーなどなど)での音源をジャステインは出していたので、空いている感じは受けない。
そして、このアルバムはその13年間で行っていた各々のプロジェクトからの経験値を反映しているのかと、訊かれれば、全く無いと答えたくなるようなアルバム。(比較してもしょうがないが)前作「Hymns」は生ドラムをフィーチャーしてギター・リフやベースラインの重さよりもビートの重さに力を置いていた、彼らの今までの作風からすると異色な音になっていた。その前作が無かったかのような、冷徹なマシーン・ビートの上を荒涼、退廃としたシーケンスが流れていく、初期から1990年代半ばまでのゴッドフレッシュ。一番近いのは「Selfless」だろうか。
時に覚醒するが全体的にはヘヴィでドローンなインダストリアル・メタルが揺蕩う。倦怠感を伴う微睡をハンマービートな打ち込みが斬り込み、それがアルバム全体の良いアクセントになっている。
まだ、新譜の音源は一曲も聴いてはいないが彼らのことだ、また大きく裏切ってくることは間違いなしだ。しかし、その前にこのドローン・インダストリアル・メタルを聴いてみては如何か?