Electro Assassin - Bioculture

Bioculture

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ドイツのエレクトロ・インダストリアルデュオの2nd。1993年発表。
「モロFront 242なバンドは?」と問われたなら真っ先にこの二人組を挙げるだろう。それほどまでにこのアルバム(というよりもこの二人は)フロント242すぎる。
この時期……1993年はもうフロント242はインダストリアル・メタル路線に移行しており、しかしそのクオリティの微妙さから徐々にフェードアウトしていった。1990年代最後のエレボ路線になってしまったアルバム「Tyranny >For You<」はサイコーだったが……。
しかし、このデュオはそれを引き継ぐかのように清々しいほどにフロント242ライクなサイバー・パンクス溢れるエレクトロニック・ボディ・ミュージックだ。しかも只フォローするのではなく上手い具合に更新させて来ているのは凄い。その更新内容がサイケデリック・トランスなメロディだから凄い。あの曲がったシンセの音を見事にフロント242と融合させている。
この辺りからジュノ・リアクターなどの所謂サイケデリック・トランスが出てきたが、初期はEBMと同じ括りだった。そのボディとサイトランスの狭間を感じさせてくれるのがこのアルバムだろう。フロント242が好きな向きにはお薦めしたい一枚。