Skinny Puppy - Bites

Bites

Bites

カナダのインダストリアル系バンドの1st。
暑い……。暑いとどうにも漢滴るEBMおよびインダストリアル・ビート系などを聴く気が起きず、アンビエント、ダヴ、トライバル系のトランスものばかり聴いてしまう。
しかし、このアルバムはEBM系にある暑苦しさが希薄で荒涼としたサウンドが続く。ケヴィン・キーは1980年代前半からのエレクトロを取り入れたキャバレー・ヴォルテール(以下:キャブス)やポーション・コントロール(以下:ポーコン)を演りたくて、スキニー・パピーを始めたそうだから、この初期にあたる本作はそれが濃い。
キャブスでいえば「The Crackdown」から「Micro-Phonies」、ポーコンで言えば1980年代半ばのアルバム群となるだろう。インダストリアルでアヴァンなエレクトロに荒涼としたメロディが乗った「ひんやりとした」質感が印象的。
後のケバケバしいまでのノイズと発狂ディストーションヴォイスは鳴りを潜めているが、キャブス、ポーコンの「ひんやり」感を楽しめるのは初期スキニー・パピーだけ!この夏に最適なインダストリアル・ビートもの!