Soft Ballet - INCUBATE

INCUBATE

INCUBATE

5th。
ダークで実験的な側面が強かった前作と比べて本作はポップになった感じ。ポップになっても彼らのデビュー当時のコピー「エレクトロ・ボディ・ビート」とDepeche Modeっぽい妖艶で耽美な雰囲気は今作も健在。がしかし「エレクトロ・ボディ・ビート」の方は少し減退し、時代の流れに乗ったハードコアテクノ、プログレッシヴ・ハウス、インダストリアル・ロックを取り入れた音になっている。音のバラエティは過去最も富んでおり、壮大なオーケストラと艶っぽいヴォーカル、トランシーなデジタル・ビートが疾走する曲(ちょっとUnderworldっぽい)、ラウドなギターとエレクトロ・ポップなシンセがNINの「Pretty Hate Machine」を思い起こさせるようなインダストリアル・ロック、もろシンセリフがハードコアテクノ(しかしビートはエレボディ)な曲、Depeche Modeと「浮気なぼくら」の頃のYMOを足したような耽美歌謡エレポップ、それをインダストリアルにしたような金属音がガッシャンガッシャン鳴るインダストリアル歌謡、などがある。
前作のダークな雰囲気を期待する向きには合わないかもしれないけど、Soft Balletのポップな側面が好きな人にはバッチリなんじゃないだろうか。