Pig - The Swining

Swining/Red Raw & Sore

Swining/Red Raw & Sore

Raymond Wattsという元KMFDMの人がやっているプロジェクトの3rd。自分が持ってるのは↑ヴァージョンじゃなくて日本盤(Alfa)の方でEP「Red Raw And Sore」の音源は収録されていない。
インダストリアルな打ち込みビートの上を時にクラシカルで時にジャジーでラテンなメロディが絡み疾走する……と書けばまんまFoetusなんですが、Foetusと違うのはそこにメタルちっくな轟音ギターが入ってくるところ。このギターがFoetusと決定的な違いが表れている。乱暴な言い方をするとPig=90年代のインダストリアル+Foetusという公式で語れちゃう感じがする。師匠筋であるFoetusのサウンドと同時期のNine Inch NailsやMinistryがミックスされた音。でも、NINのSkinny Puppyなぶっ壊れ+無機質な音とは違うし、Ministryのような冷たく暴力的な音とも違う。これはやっぱり彼がFoetusというバックボーンがあるからだろう。またFoetusの音もそうだったが、自分の嫌い(というか食べず嫌い)なクラシックやジャズ、ラテンといったジャンルの音楽にインダストリアルという粉をまぶすことで抵抗無く聴けてしまった。そうそれはまるでピーマンが嫌いな子供に食べさせるためにその子供の好物に混ぜてしまうことで抵抗無く食べさせてしまうようなことだった。
Foetusが好きで90年代のインダストリアルが好きな人は買うべきだろう。