Hocico - Tiempos De Furia

Tiempos De Furia

Tiempos De Furia

メキシコのAggrotech(なんて読むのか分からん。アグロテック?)/ダークエレクトロバンドの7th。
メキシコと言えば古くはBurroughsが自分の妻を間違って殺して逃げ込んださき、そして最近はネットニュースで流れてくる麻薬組織と警察の熾烈な抗争。時代は違えど、共通するイメージはアメリカ以上に無法者が集まるとこであり、血も涙も無い殺伐とした場所。と、こんな話を書いたのは、このアルバムが持つイメージとメキシコという国の先に挙げたところが一致するところがあまりにも多いからだ。時に速く、時に遅いが全体を通して重量感あるボディビートの上を、血も涙も無い冷徹なシンセ、そして吼えるヴォーカルがまるでネットその他から流れてくるメキシコのステロタイプな情景とBurroughsが描写するどんよりとしたものを思い起こさせるのだ。これは他の地域に住んでいるアーティストには出そうとしても、出せない味だろう。
80年代後半から90年代初頭のMinistryを感じさせる血も涙も無い大量殺戮兵器のようなアルバム。Burroughsの「ジャンキー」や「おかま」を読みながら又は平山夢明の小説群を読みながら聴くといいだろう……。