Heckmann - Electronic Body Music


90年代ジャーマンテクノの鬼才Thomas P. HeckmannがHeckmann名義で出した、デジタルオンリーのアルバム。
このアルバムを聴くとやはりハードミニマルとボディの親和性を感じずにはいられない。
以前からNitzer Ebbのリミックスを担当したり、Die Kruppsのリミックスをやったりとボディに接近していた彼だが、ここにきてタイトルにエレクトロニック・ボディ……。内容は前述した、ハードミニマルとボディの融合。ともすれば思い浮かぶのはTerence Fixmerの「Muscle Machine」。しかし、Fixmerのアルバムにはまだ融合に失敗しているところがあったが、このアルバムにはそれが皆無。完璧なクオリティでテクノ・ボディ・ミュージックを実践している。ハードミニマルの掟を則って余計な贅肉をそぎ落とし、より強靭なベースライン、ビートで鋼の肉体を作り上げている。これをネオEBMと呼ぼう。ちなみにYouTubeでこれ以外の音源聴いてみたら、ボディな曲が結構あって、ボディにFixmerより純粋に向かっているもより(しかし全てシングルなのが惜しい、まとめたコンピをリリースしてくれないだろうか)。
2006年というハードミニマル死滅期に出されたアルバム。ハードミニマルを復活させるにはボディしかない……。そんな気概が感じられるアルバム。つくづくデジタルオンリーなのが惜しい。

あ、どこで入手したか記述し忘れた。自分は↓で買いました。
http://www.junodownload.com/products/electronic-body-music/1439367-02/