Parzival - Blut Und Jordan
- アーティスト: Parzival
- 出版社/メーカー: Liberte Records
- 発売日: 2003/08/05
- メディア: CD
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以前Laibachのドキュメントのなかで、アメリカの若者が(Laibach)ライブを観た感想として、「行進したくなった。どこの国家かは知らないが。とにかく行進したくなったんだ」と。原始的で分かりやすく本質を突いた言葉だと思う。彼らが自虐的史観で活動をしようとも、音からはそれは伝わらないのである(ましてや彼らはドイツ語の曲が多いのだからなおさらだろう)。でもかろうじて伝わっていることがある。それはファションだ。ファッションであるということは前述のどこかという曖昧かつ歴史を解っていないアメリカの若者の発言から解る。まるで歴史を知らない者がカッコいいとチェ・ゲバラのT-シャツを着るように。
と前置きが長くなってしまったが、このバンドは正にLaibachのファッションのみを受け継いでいる。かれらがどこまで歴史を知っているのかは解らないが、Youtube、音から解ることは先に挙げた米国の若者の発言やチェ・ゲバラのT-シャツを着ている者と大差ないような感じを受ける。80年代後半のLaibachを完全にシミュレートした音は今までフォローが無かっただけに新鮮とともに現在スタイルを変えつつあるLaibachと比べるとこちらのほうがより本家に近い印象を受ける(でもちとハンマービートが薄い)。
80年代後半から90年代初頭のLaibach好きにはこたえられないものがある音だ。お薦め。