Dismantled - War Inside Me

War Inside Me

War Inside Me

ロシア出身のゲイリー・ザンという人によるシンセ・ポップ系プロジェクトの5th。
前作はどこか密室的で暗くうえポップスとは千光年離れた作品で分かりにくかったが、今回もそうですwしかし今作は前作で煮え切らなかった部分がきれいさっぱり無くなって消極的なアルバムだった前作より攻撃的なアルバムに仕上がってる。Nine Inch Nailsの「Downward Spiral」とDepeche Modeの「サウンズ・オブ・ザ・ユニバース」を足したような感じといってもらえば解りやすいだろうか。90年代前半のNINの暗い破壊衝動と最近のDepeche Modeの大人な哀愁がない交ぜになっている。前作のこうすればもっと……というシーケンスをヴァージョンアップさせている。
性急な打ち込みビートの上を破壊衝動を秘め歪んだシンセ&シンセ・ベースに哀愁ピアノ、そして時に哀愁たっぷりに歌い上げ時に暴力的にがなるヴォーカル。
前作を軽々と越えていった本作。傑作だった3rdとも甲乙つけがたい。お薦め。