Finitribe - Noise, Lust & Fun


イギリスのインダストリアル系バンドの1st。
80年代後半に巻き起こったEBM系のバンドでは結構異質かもしれない。彼らが契約していたレーベルもShamenを輩出したレーベルだし。インダストリアルだろうが、ニュービートだろうが、ハウスだろうがエレクトロニックならなんでもいいのでしょうかね。そういう姿勢は21世紀には必要だと思うのだけど。Revcoの影響が強いインダストリアル・ファンキーだが、結構ハウスの影響もある(後に出したリミックスでそれを証明)。でも一番異質なのはプログレというか、イギリスの田舎を感じさせる神秘的なメロディが出てくること。キリスト教的なものではなくそれ以前の土着的な宗教、精霊を感じる。なんかBoards Of Canadaを思い起こさせる透き通ったシンセ・メロディとエロスのないRevcoが合体したような……。
呪術的なエレクトロニック・ボディ・ビート&メタル・パーカッションの上をRevcoなファンキーギターとベース、透き通ったシンセメロディが流麗に流れていき、それに朴訥としたヴォーカルが乗っていく。
EBMバンドにしては珍しくプログレッちっく。妙な味わいに魅せられる。見つけたら即買いだ。