Vomito Negro - Skull & Bones

Skull & Bones

Skull & Bones

ベルギーのインダストリアル/EBMデュオの6th。
最近80年代後半から90年代初期にかけてのインダストリアルシーンの主だったバンドが復活作を出している。このデュオも2002年に出しているがそのひとつとして数えた方がよさそうだ。
新世代には新鮮な、旧世代には懐かしいであろうニュービート。10年代に80年代後半のニュービートを出してくるとは思わなんだ。ニュービートのことは以前からいろんなエントリーで詳細を書いていたので、説明は省くが、ニュービートには2種類ある。それはアシッド・ハウスとトランスだ。当時隆盛を極めていたアシッドハウスと結びついたものとFront 242に代表されるボディに影響されながらもオルタナティヴ化していったものがある。前者はコマーシャルな方へ進み、後者はアングラ化していって90年代にジャーマン・トランス、トランス、ゴアに進化していく。
でこのアルバムは後者のトランスに続いていく方のニュービートだ。Front 242を批判しながらもよりインダストリアルにより酩酊するような音楽。無機質なところはインダストリアル、ダークかつ酩酊する音はジャーマン、ゴアに引き継がれていく。
80年代から90年代初期の短い期間に存在したアングラ気質なニュービートを復活させてみた本作。あなたにはどう聴こえるだろうか。お薦め。