Electro Assassin - Bioculture

Bioculture

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Front 242のカバーを多数手がけていたEBMデュオの2nd。
3rdと同じくFront 242路線のEBM。しかも80年代中期から80年代後半のスタイルでこの時期にはもうダサくなっていたであろう手法をあえてやるなど全く時代性を無視したアルバム。きっと売れなかっただろうなぁwでも1つだけ時代性のある要素が混じっている。それは同時期のFront 242がちょっとだけ触れて止めてしまったもの。Frontの「Tyranny」を聴いて欲しい。この作品はニュービートの連中「詰めが甘い」と批判されたことの回答とも言え、音の密度を高め、よりダークに時代の雰囲気を注入した。ここまで言えば解るかも知れない。そうトランスだ。80年代後半のニュービートの流れを汲み取った初期トランス。ユーロビート化する前のトランスはアングラでダーク、サイバーパンクなものだった。このデュオはアングラ真っ只中のトランスをFront 242と同じ手法で取り入れFrontよりも多目かつ上手く取り入れている。
ミドル・テンポで重いボディビートの上をサイケデリックかつサイバーパンクなシンセとだみ声ヴォーカルが荒涼とした空間に流れていく。
Front 242が捨てた80年代の音作りを引き継ぎかつトランスを取り入れた作品。早すぎたアルバム。今出ていれば相当(?)評価されただろうに。というわけで買え。