ohGr - Undeveloped

Undeveloped

Undeveloped

Skinny Puppyのヴォーカル、オーガさんによるプロジェクトの4th。
妙に明るくポップになってしまったSkinny Puppyと替わるようにダークだった前作から一転またポップになってしまった今作。でも最近のSkinny Puppyよりも楽曲の完成度というか面白度は高かったりする。Skinnyなら絶対使わないFM音源のようなチープさがあったり、ワルツ的転調を見せる曲があったりして、やりたい放題。特に音のチープさが目立つ。前作もチープだったが、もろシンセと解らないように汚したり、ノイズを絡ませていた。だが今作は90年代初期のスーパー・ファミコンの音源のような音色を大して汚さずに出してくる。初めて聴いた時には、耳を疑ったが、慣れてくると(というかSkinnyとは別物と認識してから)カッコよさと郷愁を感じるから不思議。バンドに例えるなら1stの頃のDepeche Modeと初期Skinny Puppyが混ざったような風と言えばよいかも。あとSuicideも思い起こさせる。
前作のダークな路線から一転、また妙な明るさとポップ的音色を兼ね備えたアルバムを出してきた。80年代後半から90年代のSkinny Puppy好きにはお薦めできないが、ohGrの3rd以前のファンにはお薦めできる。