Nitzer Ebb - Body Rework(Rmxs)

Body Rework (Rmxs)

Body Rework (Rmxs)

リミックス盤。
当時(2006年)のクラブシーンの最前線を戦っていた連中によるリミックス集。という訳でエレクトロ系のアーティストによるリミックスが多い。聴く前は失敗かなぁと感じていたのだけど、試聴して「オモロイ」「以外に伝わってる」と感じたので買いました。で思ったのが、エレクトロ(ノット80年代)の連中のルーツは案外ここにあるのではと思う。00年代後半のエレクトロシーンは80年代回帰が止み、独自の音を生み出していた。そこら辺を注意深く聴くとロックの勢いが感じられる。ギターレスだが明らかにロックの8ビートを刻んでいた。自分は当時これらの音をエレクトロパンクと表現していたが、パンクというよりはボディ・ミュージックの手法でアーティスト側は制作していたのではないだろうか。その後にMotorやBlack Strobeがそこに直接的に関わっていたのに、自分は気が付かなかった。違和感がないのは、当時のエレクトロが実はボディ・ミュージックを吸収したものであるということだろう。
では内容に移ろう。特に素晴らしいのがハードロック的なパワーとトランス的な流れを見事に融合した、Black Strobe、X-Press2、Motor、ギトギトのハードミニマルをハードロックに注入したTerence Fixmer、Phil Kieran、Thomas P. Heckmannのリミックスが素晴らしい。
健吾氏は当時(80年代後半)のリミックスを集めたものを期待していたそうだが、これはこれでいいのではないだろうか。お薦め。