Die Warzau - Disco Rigido

Disco Rigido

アメリカのインダストリアル/EBMバンドの1st。
ミニストリーの「Twitch」の続きを聴いてるような……。ミニストリーがメタルに行かずにボディ・ミュージックに留まっていたらこういうのを作っていただろうなと思う。でもなんだろう、ミニストリーと比べてのB級感は。「ゾンビ2」という題名がついているので、ジョージ・ロメオの「ゾンビ」の続編だと思ってみたら、ルチオ・フルチの「サンゲリア」だったみたいな……。微妙にコレじゃないEBMというか。あまりに「柳の下の二匹目のドジョウを狙う」作風で商業的。だからなのか、有名なボディサイトではこれでEBMは終わったみたいなこと書かれてました。まぁ事実この頃から主要なバンドはボディから離れた作品を出してボディが雲散していくのだから。
でも聴いていくうちに、そんなことはどうでもよくなってくる。ルチオ・フルチの「サンゲリア」を通してこけおどしとしか言いようの無いイタリアン・スプラッターに魅せられていく人間がいるように、このB級＆Z級EBMに魅せられていく自分がILL。80年代中期から後期のキャバレー・ヴォルテールから「Twitch」ミニストリーの後釜を狙う正統派EBMはこの並列になっている今の時代だからB級感漂っても光っている。またこの人達はシカゴで活動している所為かハウスっぽさもある。だからよくよく聴くとシカゴアシッドやシカゴハウスと同期するとこもあって面白い。
あまりにミニストリーの「Twitch」の商業的ヴァージョンでがっくりくる向きもあるが、今聴くと逆にそれが面白い味を出している。このB級感覚は貴重だ。このブログを読んでくれる向きにはハマると思う。結構お薦め。