MOTOR - Man Made Machine

Man Made Machine

Man Made Machine

フランスのエレクトロ・デュオによる5th。
さいとう・たか子様により出自をばらされた*1彼等ですが、ここにきて原点回帰というかEBMど真ん中なアルバムを作ってきやがりました。デペッシュ・モードのコンポーザー兼サブヴォーカルのマーティン・ゴアやクラフトワークの贋物ことゲイリー・ニューマン等、エレクトロ・ポップ勢を参加させて、エレクトロ・ポップなアルバムになると思いきや、従来の彼等の音で全くブレないのは流石。というか今作で一番驚いたのが、今までインダストリアルを匂わせながらも、エレクトロ・パンクだとかニューレイヴといった言葉で惑わせてきたのに、そんなことを忘れて素の部分を見せてきたところ。さいとう・たか子様が紹介していたhalloblackと何が違うんだこれ。確かに今は21世紀なので調味料は10年代風エレクトロだが、肝心の肉の部分が80年代後期から90年代EBM。骨組みがボディ・ミュージックなので、いかに強烈な調味料を使っても騙せない。いやEBMを聴いたことの無いオレ等以下の年代にはごまかせるかもしれないが、自分より5以上でKMFDM世代はもう駄目でしょう。蛇足だが、マーティン・ゴアがヴォーカルの2曲目はNitzer Ebbの「Come Alive」を思い出した。そういえばこの曲(「Come Alive」)、アラン・ワイルダーが手がけたのだったっけ。
前作のシカゴ・アシッドな部分は消えうせ、ボディ・ミュージックが浮き出てきた。(多分)素の部分を見せてきた彼等がこれで終わらずに次のアルバムを聴きたい。